- HOME>
- おしりがかゆい
おしりのかゆみの原因と対策

肛門周りのかゆみは非常に不快で、他の体の部分のように気軽に掻くことができないため、日常生活でのストレスになります。
このかゆみは放置しておくと、症状が悪化し、日常的な活動にも影響を与えることがあります。
特に、清潔を保つことが重要であり、症状が続く場合には適切な治療を受けることが必要です。
かゆみを軽視せず、早めに対処することでおしりの健康を守っていきましょう。
かゆみが出る原因
かゆみが出る原因はいくつかあり、その原因に合わせた対処法を行うことで不快な症状を解消することができます。
場合によっては専門の治療が必要になることもありますので、まずはかゆみが出ている原因について明確にするようにしましょう。
肛門周囲および内部の汚れ
肛門周りの汚れが原因でかゆみを感じることは非常に多いです。
特に、排便後に拭き残しがあると、残った便が刺激となり、かゆみを引き起こします。
このような場合、トイレットペーパーでの拭き取りが不十分だったり、逆に過度にこすったりすることが、かえって皮膚を傷つけてしまい、かゆみを悪化させることがあります。
汗が原因の刺激
汗が多く分泌されると、汗腺が詰まって汗が上手く排出されなくなり、周囲の組織を刺激することがあります。
この刺激が炎症を引き起こし、かゆみを生じる原因になります。
特に、あせもや汗あれはこうした現象の代表的な例です。
肌が湿ったままでいることがかゆみや不快感を引き起こしやすく、特に温暖な季節や運動後に悪化することがあります。
肛門にかゆみが生じる病気
肛門のかゆみは、単なる不快感にとどまらず、いくつかの病気が関与していることがあります。
代表的なものとしては、あせもやかぶれが挙げられますが、これらの疾患だけでなく、他にも肛門やその周辺にかゆみを引き起こす病気が多数存在します。
例えばイボ痔(痔核)やあな痔(痔ろう)は、痛みだけでなく強いかゆみを伴うことがあります。
これらの痔は、出血や粘液、膿が排出されることが多く、これが原因で肛門周囲が汚れてかゆみを引き起こします。
ぎょう虫症によるかゆみ
ぎょう虫症は、ぎょう虫という寄生虫が人間の腸に寄生して引き起こす病気で、特に子どもに多く見られます。
ぎょう虫は夜間、肛門から這い出して肛門周囲に卵を産みつけます。この卵が原因で肛門に強いかゆみを感じることが多く、そのかゆみが夜間に特に顕著に現れることがあります。
再感染を繰り返すとぎょう虫症は治りにくくなるため、早期の治療が重要です。
皮膚炎によるかゆみ
接触性皮膚炎は、皮膚に触れた物質が刺激となり、かぶれやかゆみを引き起こす病気です。かぶれの原因となる物質はさまざまで、主に薬品や化粧品、石鹸などの化学成分が皮膚に強い刺激を与えることがあります。
また、下着や生理用品、アクセサリー、オムツなども、肌に直接触れることが原因となり、かゆみを生じることがあります。
接触性皮膚炎は、原因物質を特定し、避けることで症状を改善できますが、ひどくなる前に対処することが重要です。
カンジダ菌によるかゆみ
カンジダ性膣炎(外陰膣カンジダ症)は、膣内に存在するカンジダ菌が異常に繁殖することによって引き起こされる感染症です。
この感染症の代表的な症状には、性器の赤みや腫れ、そしてかゆみがあります。
また、チーズのような白いおりものが特徴的です。
感染のリスクは、特に過労や妊娠中など、免疫力が低下しているときに高くなりますので注意しましょう。
さらに感染した女性と性交渉を持つことによって、男性にも感染することがあるため、注意が必要です。
尖圭コンジローマによるかゆみ
尖圭コンジローマは、ヒトパピローマウイルス(HPV)による感染症で、主に肛門周辺や外性器周辺に発症します。
この感染症の特徴は、ざらざらしたイボが現れることです。
イボが摩擦や圧力を受けることによって出血する場合もあります。
また、HPV感染は主に性交渉を通じて広がりますが、感染後すぐに症状が現れるわけではなく、潜伏期間が長くなることもあります。
感染が確認された場合は、パートナーにも治療を受けてもらうようにしましょう。
おしりのかゆみを防ぐための方法

日常生活の中で以下のような予防策を意識的に取り入れることで、肛門周囲のかゆみや不快感を減らし、疾患の予防に繋がります。
適切な清潔管理
肛門周囲は清潔に保つことが大切ですが、過剰な洗浄は逆効果です。
排便後は優しく拭くか、温水洗浄便座を使うとよいでしょう。
強くこすったり、石鹸でゴシゴシ洗うのは避け、肌に優しいトイレットペーパーを使用しましょう。
乾燥を防ぐ
汗や湿気がかゆみを引き起こすことがあるため、汗をかきやすい時期や運動後はシャワーでさっぱりし、しっかりと乾燥させることが予防に繋がります。
湿気を避けるために通気性の良い下着を着用しましょう。
締め付けの少ない下着を選ぶ
締め付けの強い下着や衣類は、汗を溜め込んだり、摩擦を起こしやすくなります。
ゆったりとした通気性の良い下着を選ぶことが、かゆみや不快感を軽減します。
過度なストレスを避ける
ストレスや疲労が免疫力を低下させ、体調不良や感染症を引き起こしやすくなります。
リラックスできる時間を持ち、十分な睡眠をとることが大切です。
適切な食生活と水分補給
食事は腸内環境に影響を与えます。
便秘や下痢を防ぐために食物繊維を豊富に含む食事を摂取し、腸内を健康に保ちましょう。
また、こまめに水分を補給することも大切です。